「仮想通貨はもう終わりだ」「そんなことはない、仮想通貨はこれから普及して何十倍にも跳ね上がる」など、今(2019年2月)の仮想通貨市場には、極端な悲観論から楽観論まで様々な見方が混在しています。
現在は、市場が低迷していることもあり悲観論が優勢のようですが、一方でなお仮想通貨の未来を信じる人も少なくありません。
そこで、今回の記事では仮想通貨に関する発言を積極的に行っている著名人及び私の仮想通貨の将来予想、仮想通貨の銘柄の選び方や個人的にオススメできる銘柄などをまとめて紹介いたします。
もしあなたが仮想通貨の将来性を信じる方ならば、この記事は最後まで読む価値があります。
仮想通貨市場は今後どうなる?見通しは?
仮想通貨は未成熟な市場であり、それゆえに多くの投資家・専門家・企業がそれぞれ独自の予想を立てています。
ここでは仮想通貨に関する発言を度々行っている個人、もしくは法人の予想と、私自身の予想をまとめて紹介いたします。なお、個々ではビットコインに対する予想を中心に取り上げます。
ジョン・マカフィー氏は「ビットコインは100万ドル(1億1000万円)」になると予想
ジョン・マカフィー氏は、2018年9月に「2020年末までにビットコイン価格が100万ドル(約1億1000万円)になる」と予想しています。
ジョン・マカフィー氏は、コンピュータセキュリティソフトの大手製造・販売会社であるマカフィーの創業者であり、最近は仮想通貨に関する過激な発言を度々行っていることから注目を集めています。
同氏はかねてより仮想通貨、特にビットコインに対して好意的な発言を繰り返しており、2018年9月には「ビットコインとブロックチェーンは搾取的な中央集権耐性を破壊し、人類を開放する」と大胆な予測を述べています。
同氏が価格上昇の根拠にしているのは、ビットコインの半減期(承認作業を行ったときの報酬=新規発行されるビットコインが半分になるタイミングのこと)です。
半減期が来れば、それだけ供給ペースが遅くなり、その結果価格が高まるというわけです。
ナイジェル・グリーン氏は今後10年で仮想通貨市場が少なくとも5000%成長すると予想
ナイジェル・グリーン氏は、2018年10月に「今後10年の間に仮想通貨市場が最低でも5000%成長する」と予想しています。
ナイジェル・グリーン氏は、ドバイに本拠地を置き、世界100カ国に8万人以上の顧客を抱える独立系金融顧問企業のCEOです。
同氏はビットコインの将来について「より優れた技術や機能を提供する仮想通貨と戦うことになり、ドミナンス(仮想通貨市場全体の時価総額全体に対する個別仮想通貨の時価総額の占める割合)は急速に減少する」と見ているものの、仮想通貨市場全体に関してはかなり楽観的な見方をしています。
ティム・ドレイパー氏は2022年までにビットコインが25万ドルになると予想
ティム・ドレイパー氏は、2022年までにビットコイン価格が25万ドルになると予想しています。
ティム・ドレイパー氏は、アメリカの著名な投資家であり、ベンチャーキャピタル企業(ハイリスクハイリターンな投資を行う投資会社)の経営者です。
同氏は、2022年までにビットコイン価格が25万ドルに、今後15年で仮想通貨時価総額が80兆ドル(約8800兆円、現在の約800倍)になると予想しています。
同氏が予想の根拠としているのが、法定通貨の信頼下落です。
日本で暮らしていると実感しづらいことですが、現在一部の新興国では法定通貨に対する大幅な信頼低下と、それに伴うインフレが発生しています。
例えば、トルコリラはここ10年で対日本円の価格が4分の1ほどに下落していますし、ベネズエラのボリバルに至っては1年で10分の1にまで下落しています。
こうした社会情勢を背景に、法定通貨を信頼しない人が増えれば、その分仮想通貨の需要が増える、というわけです。
ビル・ゲイツ氏は長期的な下落を予想
ビル・ゲイツ氏は、2018年2月「もし自分が仮想通貨を売買するのであれば、ショートポジションを持つ(売りから入る)」と発言しており、仮想通貨は長期的に下落していると述べています。
ビル・ゲイツ氏は、世界で2番目の富豪であり、マイクロソフトの共同創業者です。同氏は仮想通貨の高い投機性や不安定な価格、マネーロンダリングや脱税に使われる可能性などを危惧しているようです。
一方で、2014年には「物理的に同じ場所にいる必要がないという点では、法定通貨よりも優れている」ともコメントしており、完全に否定しきっているわけでもないようです。
バフェット氏は「ビットコインは何も生産しない」と発言、価値を認めず
ウォーレン・バフェット氏は、「ビットコインは何も生産しない」と、仮想通貨を根本から否定しています。
ウォーレン・バフェット氏は、世界で3番目の富豪で、世界最大の投資持株会社バークシャー・ハサウェイの会長兼CEO兼筆頭株主です。
バフェット氏は、不動産や株式に投資するのは投資先のビジネスや生産からリターンがもたらされる一方で、ビットコインは何も生産せず、価格上昇を願うだけでのものであるとコメントしています(同じ理由で金投資に対しても否定的な意見を述べています)。
私の予想は「市場は膨らむが、勝ち組と負け組ははっきりする」
私個人は、仮想通貨市場は2019年中盤以降盛り返すものの、一方で勝ち組と負け組ははっきりするものと考えています。
現状時価総額ランキングで中位や下位に位置している殆どの通貨は、実質的になんの価値もないものになるでしょう。
上位にいるものも安心できず、より優秀でマーケティングがうまい通貨に取って代わられる可能性は十分にあります。
一方で、十分有用な仮想通貨に対しては、法整備が進めば、いずれ資金が大量に投下されるとも考えています。
仮想通貨に関する予測には少なからずポジショントークが入っている可能性が高い
ここまで仮想通貨の将来に関する予想をいくつか紹介してきましたが、これらを全て鵜呑みにするのは非常に危険です。理由は簡単で、ポジショントークが入っている可能性が高いからです。
ポジショントークとは、自分の立場に由来して発言を行うこと、もしくは自分の立場を利用して自分に有利な発言のみをすることなどを指します。
最初の3人と私は基本的に仮想通貨に対して好意的な見方をしていますし、仮想通貨を商売にしています。こうした人達が自らの利益のために仮想通貨を持ち上げるのは、想像に固くありません。
逆に仮想通貨が商売敵になりそうな人は、自らの利益のために仮想通貨を否定することも想像に固くありません。
バフェット氏は著名な株式投資家であり、今まで株式市場に流れ込んでいたお金が仮想通貨市場に逃げるのは危惧しているはずです。
これから仮想通貨を始める方のための銘柄の選び方
仮想通貨は、現時点で少なく見積もっても2000種類以上存在しています。
この中から優れた銘柄、価格が上昇する銘柄を抜き出して選ぶのは難しそうに見えますが、以下の3つのことを忠実に守れば、少なくとも大損する可能性を大幅に軽減できます。
開発目的が明確で、かつ需要がある仮想通貨を選ぶ
仮想通貨は概ね、何らかの目的に基づいて開発されます。
例えば、ビットコインは「政府や銀行に干渉されず、なおかつ現状の送金システムより高速かつ安価な送金手段を作る」ために開発されましたし、イーサリアムは「仲介者なしで安全に様々な契約・取引を行う」ために開発されました。
このような明確で、なおかつ十分な需要がある仮想通貨は価格上昇が望めます。
逆に開発目的が不明だったり、需要が限られたものだったりすると、その上昇度合いは限定的なものになりますし、逆に下落する可能性も高まりますので、基本的には避けたほうが良いでしょう。
開発目的については、個別銘柄のWebサイト内で公表されているはずですので、そちらから確認してください。
開発陣が十分に開発・情報発信を行っているものを選ぶ
仮想通貨は使われれば使われるほど高騰します。
そして、使われるためには十分な機能を備え、なおかつ多くの人に知られる必要があります。開発陣が開発や情報発信に積極的な仮想通貨は、それだけ価格の上昇が見込めます。
当たり前じゃないか、と思われるかもしれませんが、これすらロクにできていない開発陣も少なくありません(特に草コイン)。
開発状況や今後の予定はWebサイト上で、情報発信はWebサイトのほかSNSなどで行われていますので、買う前にかならず確認してください。
これらが最近更新されていない銘柄は避けたほうが良いでしょう。
取扱取引所数や取引量が多いものを選ぶ
仮想通貨は通常、仮想通貨取引所で売買します。逆にいえば、仮想通貨取引所で取り扱われていない仮想通貨は売買がほぼできないということでもあります。
取扱取引所が1つしかない仮想通貨は、その取引所が取り扱いをやめたり、廃業したりすればほぼ売買ができなくなってしまいます。
こうした事態を避けるためにも、なるべく多数の仮想通貨取引所(特に取引量が多く廃業の可能性が低い取引所)が取り扱っている仮想通貨を買いましょう。
なお、仮想通貨取引所がその仮想通貨の取扱をやめるかどうかは、取引量からある程度判断できます。
取引量が少ない仮想通貨は扱っていてもしょうがないということで、早晩取引可能通貨から外される可能性が高いです。
これからの価格上昇の期待ができる仮想通貨ランキング
ここでは、上記の選び方を元に私個人が選んだ、これからの価格上昇が期待できる3つの銘柄を紹介いたします。あくまでも個人的な見解として参考にしていただければ幸いです。
1位:リップル(XRP)
リップル(RippleNet)は、アメリカのRipple Incが開発した送金/決済ソリューションです。このプラットフォーム上で使用される通貨がXRPです。
RippleNetは
- 銀行向けサービス「X Current」
- 国際送金業者向けサービス「X Rapid」
- 非金融一般企業向けサービス「X via」
の3つのプロダクトに分けられており、このうちXVIa、X RapidではXRPが使われます。
上記の3つのプロダクトは将来Convergenceとして1つにまとめられる予定です。
国際送金という大規模な市場を相手にしており、なおかつ既存の送金システムに対して不満を持つ層は多いことから、かなりの需要があるものと思われます。
取扱取引所数は日本だけで5つ以上複数ある上、海外も含めればその数は数十以上あるため、取引ができなくなることはまずないでしょう。
2位:ビットコイン(BTC)
ビットコインは、誕生から現在に至るまで、時価総額世界一の座をトップし続けている仮想通貨です。
政府や銀行などに管理されない支払いプラットフォームであり、世界通貨になりうるポテンシャルを秘めています。
正直なところ、機能自体は単純なのですが、先行者故に知名度が圧倒的に高く、ほぼすべての仮想通貨取引所で取り扱われているという大きな優位点があります。
「仮想通貨といえばビットコイン」というイメージを活かした普及活動が可能であり、事業者が最初に導入する決済手段で選ばれやすいことを考えると、最終的には主要な仮想通貨の一角には収まるのではないかと考えています。
3位:バイナンスコイン(BNB)
バイナンスコインは、大手仮想通貨取引所のバイナンスが発行しているオリジナルトークンです。
オリジナルトークンを発行している仮想通貨取引所は他にも多数ありますが、バイナンスコインはその中でも圧倒的な取引量と知名度を誇ります。
バイナンスコインの主な用途は、バイナンスでの取引量割引や新規上場銘柄投票などです。
現状、バイナンスでのサービスにしかほぼ使えないという弱点はありますが、バイナンス自体が非常に有望な仮想通貨取引所なので、チャンスは十分にあるといえます。
バイナンス以外にもYoBitやHitBTCなど、そこそこ大きい取引所でも取り扱われています。仮想通貨事態の需要が膨らめばそれに従って取引も活発になり、バイナンスコインも上昇することでしょう。
まとめ
現状は低迷が続いている仮想通貨市場ですが、一方で仮想通貨の未来に対して楽観的な発言をする著名人も少なくありません。
私個人としてはリップル(XRP)やビットコインを押していますが、私のものを含めた悲観的・楽観的な発言の裏にはポジショントークが入っている可能性が十分にあり、鵜呑みにするのはよくありません。
あくまでも他人の意見や予測は参考程度にとどめて、最終的な購入銘柄は自分で決めるようにしましょう。
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