「仮想通貨はもう終わり」「今から参入しても稼げるわけがない」と言った意見を最近目にします。
確かに、仮想通貨の代表格であるビットコインは2018年の1年間で約80%も下落しましたが、仮想通貨の世界ではこの程度の下落は珍しいものではありません。
ビットコインは暴落のたびに激しい批判にさらされながらも、暴落を打ち消すほどの価格上昇で答えてきたのです。
この記事では仮想通貨が儲かる仕組み、これからも儲かる可能性が充分あると言える理由、投資の際の注意点などをお話します。
投資を考えている方必見の内容となっていますので、ぜひご一読ください。
仮想通貨が儲かる仕組み!今からでも儲かる?
仮想通貨で儲ける仕組みは、株式や投資信託で儲ける仕組みと殆ど変わりません。安い時に買い、高い時に売る。これが基本です。
例えば、仮想通貨の代表格であるビットコイン(単位:BTC)は、日本に初めて仮想通貨取引が上陸した2011年3月6日時点では1BTC=74円でしたが、2019年2月9日時点では1BTC=39万8470円にまで値上がりしています。
2011年3月6日に100BTCを買い、2019年2月9日に売ることができていたら、(39万8470円-74円)×100=3983万9600円≒約4000万円もの利益が得られたわけです。もし1000BTC買っていたらその利益は約4億円です。
一見、ありえない仮定を元に計算された非現実的な数字にも見えますが、実際には億単位の利益を得た人が日本にも海外にも多数存在しています。
日経新聞によれば、仮想通貨を含めた収入が1億円以上になったいわゆる「億り人」は、2017年の1年だけで331人も誕生しているとのことです。彼らの多くは市井の個人投資家です。
ちょっと先見の明があり、暴落時にも手放さなかっただけの「普通の人」が、僅かな投資と短い期間で「資産家」へと変貌したのです。
仮想通貨にはまだ成長の余地があるの?
あります。仮想通貨市場全体の時価総額は、2019年2月9日時点、日本円で20兆円程度に過ぎません。
投資商品の代表格である株式が全世界で約1京円(20兆円の500倍)であるのと比べると、まだまだ小さな市場です。
「すでに成長しきっているからもう儲からない」というのは誤りです。ですが「仮想通貨は普及しないから儲からない」は誤りとは言い切れません。
なんで仮想通貨はこんなにも値動きが激しいの?
ビットコインは2011年3月6日から2019年2月9日の約8年間の間に、5000倍以上の暴騰を達成しています。
株式や投資信託などでは、まずありえない数字です。一体なぜ仮想通貨はこんなにも値動きが激しいのでしょうか。
理由は幾つか考えられますが、
- 市場参加者数や取引量が少ない
- 市場参加者が十分な情報のもとに取引していない
- ストップ高やストップ安などの仕組みがない
- 供給量が予め決められているため、「需要に応じて供給を調整して価格を安定させる」ということができない
などの要素が絡み合っているためと見るのが自然です。仮想通貨市場に参戦する際には、そのことをしっかりと理解しておきましょう。
下落時にも儲ける方法があるって本当?
あります。仮想通貨は前述の通り、仮想通貨は「安く買って高く売る」のが基本ですが、逆に「高く売って安く買う」事によって利益を得る方法もあります。
最初に仮想通貨を持っていないのに売りから入ることなど不可能だ、と思われるかもしれませんが、仮想通貨FXではそのようなことが可能になります。
FXとは、証拠金と呼ばれるお金を預け入れることによって、最大でその数倍~数十倍もの取引ができるようになる仕組みです。
証拠金に対する取引金額の割合をレバレッジといいます。
例えば10万円預け入れて100万円分の取引を行う場合、レバレッジは10倍となります。足りない分の90万円は一時的に業者から借り、その後返すことになります。
証拠金が無くなるレベルまで含み損が膨らんだときには自動的に決済される仕組みがあるので、基本的に証拠金がマイナスになることはありません。
仮想通貨FXには最初に買って後で売る「ロング」と、最初に売って後で買う「ショート」があります(現物取引で買いから入ることはロングとは言いません)。
ロング:仮想通貨取引所から日本円を借りてビットコインを買い、その後ビットコインを売って得た日本円を仮想通貨取引所に返す
ショート:仮想通貨取引所からビットコインを借りて日本円を買い、その後日本円を売って得たビットコインを仮想通貨取引所に返す
という仕組みになっています。ロングなら価格上昇時に、ショートなら価格下落時に利益を得られます。
初心者が仮想通貨を始める上での注意点
仮想通貨投資は上記の通り数百名もの億り人を生んできた反面、様々なリスクもはらんでいます。仮想通貨投資に参戦する場合は、その事をよく理解して置くことが大切です。
ここでは初心者が仮想通貨投資をする際に抑えておきたい「3つの注意点」についてお話します。これを抑えておくだけで、損をする可能性をぐっと減らせます。
仮想通貨は暴落しやすい
仮想通貨は前述の通り非常に値動きしやすいものです。値動きが激しいということは暴騰しやすいということであり、暴落しやすいということでもあります。
例えばビットコインは2011年3月6日から2019年2月9日の間に5000倍以上に値上がりしていますが、常に安定して値上がりしたわけではありません。
何度も暴落し、それ以上の暴騰をすることによって成長してきたのです。
ビットコイン暴落の時期 | 下落率 | 暴落の原因 |
2011年6月~11月 | 90% | 当時大手仮想通貨取引所だった「マウントゴックス」がハッキングされた |
2013年12月 | 30% | 中国政府が金融機関によるビットコイン取引を禁止した |
2015年1月 | 30% | イギリスの仮想通貨取引所「BitStamp」がハッキングされた |
2017年3月 | 18% | ビットコインETFが否決された |
2017年5月 | 40% | ハードフォーク危機に陥った |
2018年1月 | 80% | 日本のコインチェックのハッキング等 |
このようにビットコインは短期的には何度も暴落しており、そのたびに「もう終わった」と言われてきては復活してきました。
もちろん、ビットコインがこのまま下落し続ける可能性も十分ありますが、もし将来上昇すると考えている場合は、短期的な暴落に惑わされないことも大切です(将来性を信じるならば、価格が下がった暴落時は買い時とも考えられます)。
仮想通貨は保管が難しい
上のビットコイン暴落の歴史を見ていただけると分かりますが、大手仮想通貨取引所はたびたびハッキングにあっています。
ハッキングとは簡単に言えば、投資家が仮想通貨取引所に預けていた仮想通貨が盗まれることです。そして、現時点では残念ながら、仮想通貨がハッキングされた場合、それが返ってくる保証はありません。
独自の保証サービスを提供している取引所もありますが、法律に基づいて行っているものではありません。仮想通貨取引所に多額の仮想通貨を長期間預けておくのは何かと危険です。
多額の仮想通貨を長期保有する場合は、仮想通貨取引所ではなく専用のウォレット(電子財布)に保管するようにしましょう。
仮想通貨ウォレットには以下のようなものがありますので、自分にあったものを選んで使いましょう。
ウォレットの名称 | 概要 | メリット | デメリット |
ウェブウォレット | インターネット上に存在するウォレット | ・アカウント管理が簡単 ・いつでも好きな端末からアクセスできる ・無料で使える |
・ハッキングに合う可能性がある ・対応通貨が少ないケースが多い |
デスクトップウォレット | パソコン上(ローカル環境)で使用するウォレット | ・インターネットから切り離せば安全に使える ・フルノード版が使える(全取引が確認できる) ・無料で使える | ・パソコンをインターネットから切り離さないとハッキングに合う可能性がある ・パソコンが故障するリスクがある |
モバイルウォレット | スマートフォン上(ローカル環境)で使用するウォレット | ・インターネットから切り離せば安全に使える ・持ち運び可能 ・無料で使える |
・スマートフォンをインターネットから切り離さないとハッキングに合う可能性がある ・スマートフォンが故障するリスクがある |
ハードウェアウォレット | ハードウェア(専用端末)タイプのウォレット | ・普段はインターネットに接続しないので安全性が高い ・手軽に持ち運べる ・対応通貨が多い |
・設定や管理が面倒 ・ハードウェアウォレット自体が有料 |
ペーパーウォレット | 物理的な紙に必要な情報を印刷するウォレット | ハッキングのリスクがない | ・紙自体の劣化や紛失というリスクが有る ・紙に書いてあることを入力する手間がかかる |
仮想通貨の中には詐欺的なプロジェクトも少なくない
仮想通貨開発プロジェクトの中には、熱意と実現性を兼ね備えているものもありますが、まったくないスカスカなプロジェクトも少なくありません。
当然、後者は長期的な値上がりは全く望めません。このような低品質なプロジェクトは「スキャム」と呼ばれ、投資家はもちろん、まっとうな開発者からも嫌われています。
スキャム案件に引っかからないためには、ホワイトペーパーをよく読むことが大切です。
ホワイトペーパーとは仮想通貨の開発理念や仕様などがまとめられた文書で、その仮想通貨のWebサイトで公開されています。
内容が怪しい、そもそもホワイトペーパーがないプロジェクトなどには、初心者のうちは手を出さないほうが良いでしょう。
初心者におすすめの仮想通貨取引方法
仮想通貨は通常、仮想通貨取引所と呼ばれるWeb上の取引所で売買します。
仮想通貨取引所は国内・海外併せて200ヶ所以上存在し、それぞれ取扱通貨やセキュリティ耐性、対応言語などが異なります。
ここでは初心者の方におすすめの、総合力に優れた仮想通貨取引所を3つ紹介します。
Bitbank.cc
運営会社:bitbank株式会社
売買手数料:Maker-0.05%、Taker0.15%
取扱通貨:6種類
日本語対応:あり
Bitbank.ccは、bitbank株式会社が運営する仮想通貨取引所です。
他の国内仮想通貨取引所と比べると知名度では若干劣る面がありますが、総合力の高さは国内屈指です。
国内では比較的豊富な取扱通貨数(全6種)、非常に安価な取引手数料、安定した運営。ハッキング対策も優秀で、仮想通貨はネットワークから切り離されたコールドウォレットで管理されています。
複数人の電子署名が必要であるなど、内部対策も十分に進んでいます。多くの仮想通貨取引初心者がまっさきに開設すべき取引所であることは間違いないでしょう。
GMOコイン
運営会社:GMOコイン株式会社
売買手数料:Maker0%、Taker0.01%
取扱通貨:5種類
日本語対応:あり
GMOコインは、GMOコイン株式会社が運営する仮想通貨取引所です。
GMOコイン株式会社は名称からもわかるようにGMOグループ企業であり、大手特有の安心感があることが特徴です。
かつてはビットコイン以外の通貨は販売所形式でしかコインを扱っていなかったのですが、2019年1月30日から取引所形式で扱われるようになり、更に使いやすくなりました。
新興取引所ではありますが、何かと問題を起こしがちな大手よりもむしろこちらのほうがおすすめといえるでしょう。
Binance
運営会社:BINANCE
売買手数料:0.1%
取扱通貨:140種類以上
日本語対応:なし
Binanceは2017年7月に解説された、マルタ島に拠点を置く海外の仮想通貨取引所です(かつては香港に拠点がありました)。
日本語未対応なのが非常に残念ですが、それを差し引いても余りある魅力があります。
取扱通貨数は140種類以上、セキュリティも非常に厳重です。独自トークンを発行したり、なにかトラブルが合ったときにはいち早く報告したりするなど、運営体制も真摯です。
大手サイトであるゆえに日本語解説サイトも多く存在しており、難しい英語なども使われていないため、英語が苦手な日本人でもそれなりに使いこなせます。
トラブル時も英語でやり取りしなければならないため多少のリスクはありますが、国内の仮想通貨取引所にはないマイナーな通貨を売買したいという場合は必ず開設しておきましょう。
まとめ
仮想通貨は誕生から現在に至るまで何度も暴落と暴騰を繰り返し、ここまで成長してきました。
暴落のたびに「仮想通貨はもう終わりだ」と言った意見を訳知り顔で話す人が現れましたが、仮想通貨は暴落を打ち消すほどの暴騰でそれに答え、市場を拡大させてきました。
現在は長い停滞期に入っていますが、それでも国際的な法整備が行われ、技術革新が進めば、再び暴騰する可能性は十分にあります。
その波にのる機会を伺いたいという方は、注意点も参照の上、仮想通貨取引所で口座を開設してみてください。
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