最近何かと話題になっている仮想通貨ですが、一体どのようなものなのでしょう? また、どのようにしたら購入したり、売ったりできるものなのでしょう?
新聞紙面を賑わすことの多い仮想通貨について、その仕組み、メリット、また購入方法や購入する際の注意点などを調べてみました。
仮想通貨を購入するときの注意点
仮想通貨は便利な通貨ではありますが、まだ発展途上のものでもあり、利用に際しては注意が必要です。ここでは仮想通貨を購入する際、注意すべき点をお伝えいたします。
注意点1:価値が保証された通貨ではない
まず仮想通貨の基本的性質として、価値を保証するものがいない、ということが挙げられます。
現実に流通している法定通貨は、国や中央銀行が価値を保証しています。それに対して仮想通貨は、ブロックチェーンという技術によって参加者が監視することで価値を担保しています。
ですから、法定通貨と比較すると、価値を保証する仕組みがまったく違うため、価値の信頼性はどうしても低くなります。
しかし、これに関しては、法定通貨にしても超インフレによって紙くず同然になってしまうこともあり得るので、通貨全般のデメリットと言えるのかもしれません。
注意点2:ハッキングによる流出がないとは言えない
また、新聞などで大きく取り上げられる、ハッキングによる流出の問題があります。
仮想通貨の購入を考えた場合、いちばん不安なのがこのハッキングや流出の問題ではないでしょうか。仮想通貨では、高度な暗号技術を採用して高いセキュリティレベルを保っています。
しかし、どれだけ高度な技術を採用しても、パスワードの管理はあくまで人間が行っています。そのため、技術が発達してもハッキングの可能性はゼロにはなりません。
これは、仮想通貨の問題というよりも、管理をする人間の問題だと言えます。もちろん、管理をできるだけ信用できる団体に任せることは言うまでもありません。
注意点3:投資対象としてはハイリスク
最後に、投資の対象としての仮想通貨を考えた場合、その値動きが激しすぎる、ということも注意点として挙げられます。
つまり、メリットが大きい可能性はあるものの、大きく値下がりする可能性も小さくはない、ということで、投資対象としてはかなりハイリスク・ハイリターンなものである、ということです。
投資対象として仮想通貨を考える場合、このハイリスクを忘れないようにしましょう。
仮想通貨とは? 仮想通貨の仕組みについて
まずは、仮想通貨というものがどんなものなのか、どのような仕組みによって通貨と同じような働きをするかについて説明します。
これまでなかった新しい通貨の形が、経済の形を根本的に変えてしまうかもしれません。
仮想通貨とは?
最近しばしば新聞の紙面を賑わす、「仮想通貨」とは、そもそもどのようなものなのでしょう。
仮想通貨が現れる前の通貨は、一般的に「法定通貨」と呼ばれています。ですので、法定通貨と仮想通貨の違いを説明するのが、仮想通貨がどんなものかということの理解に役立つと思われます。
まず、いちばんの違いは名前からもわかるように、法定通貨が千円札や百円玉のように実体を伴ったものであるのに対し、仮想通貨には触ったり所持したりできる実体がない、ということです。
国の中央銀行などが発行する法定通貨は、国が通貨の価値を担保しています。
それに対して仮想通貨は、ブロックチェーンというITの技術を使って、やり取りを参加者全員で監視することで価値を担保しています。
また、法定通貨が発行量の上限がないのに対し、多くの仮想通貨では発行の上限を定めていることも大きな違いのひとつです。
仮想通貨の仕組みとは?
それでは仮想通貨は、どのような仕組みで通貨の役割を果たすのでしょうか?
仮想通貨は、「暗号通貨」「電子的に転送され格納される形態の通貨」などと呼ばれることもあります。
このように仮想通貨は、法定通貨のように実体を持たない代わりに、主にインターネットを使って電子的に転送され、暗号技術によって電子的決済の安全を守っている通貨、ということができます。
この仮想通貨の安全を守っているのが、ブロックチェーンという技術です。
これは簡単に言ってしまえば、すべての取引記録をブロックという形で保存し、チェーン状につないでみんなで監視することによって、安全性を担保する技術です。
逆に言えば、安全性の高いブロックチェーンという技術が開発されたことで、仮想通貨という実態のない通貨が一般に広く使われるようになったとも言えます。
仮想通貨の購入手順
さて、仮想通貨に興味を持ち、仮想通貨を購入しようと思ったら、どうすればいいのでしょうか?ここでは仮想通貨の取得手順について説明いたします。
取引所での購入手順は3ステップ
仮想通貨を購入する、最も一般的な方法は、取引所を利用することです。
仮想通貨の取引所とは、外貨の取引のように仮想通貨を売りたい人の売値と買いたい人の買値をマッチングさせ、取引を行うところです。
現在多くの取引所が幾種類もの仮想通貨を扱っていますので、その中から選ぶことになります。
取引所での購入手順は、大きく分けて3ステップです。
1)取引所に口座を解説する
2)日本円を入金する
3)仮想通貨を購入する
1つ1つ解説していきます。
口座を開設する
取引所に口座を開設するには、オンラインで自分のアカウントを登録します。
このとき、メールアドレスとパスワードを入力しますが、パスワードはセキュリティの命綱ですので、他との共用は絶対に避けることです。
登録をすると確認メールが送られてくるので、そのURLにアクセスすると、登録は完了します。
また、口座開設に電話番号の確認と本人確認も必要です。電話番号を入力すると、SMSで認証コードが送られてくるので、それを入力します。
本人確認には、顔の画像が必要となる場合もあるので、手続前に用意しておきましょう。すべての手続が終わると、数日後簡易書留ではがきが届き、本人確認が終了します。
口座に入金する
開設した口座に入金するには、銀行振込、コンビニ入金などが利用できます。入金の手続きをすると、1時間以内に入金がアカウントに反映されます。
また、取引所によっては、クレジットカードで仮想通貨を購入することもできるところもあります。
好みの仮想通貨を購入する
入金した後の仮想通貨の購入方法は簡単です。
オンラインで買いたい仮想通貨の銘柄を選び、数量を入力すると日本円での額がJPY(日本円)表示されますので、あとは「購入する」ボタンをクリックするだけです。
仮想通貨を購入した後、アカウントの総資産表に持っている仮想通貨の時価総額が表示されます。
その時価総額の数字によって、自分が購入した仮想通貨がどのくらい値上がりしたのか(または値下がりしたのか)確認することができます。
仮想通貨を売却し現金化する方法
投機対象として仮想通貨を考えた場合には、仮想通貨を現金化、つまり法定通貨に交換することも必要になってきます。ここでは、仮想通貨を現金化するための方法を説明します。
取引所や交換所を利用する
仮想通貨の取得で取引所や交換所を利用したように、逆に法定通貨に交換する場合にも、取引所や交換所を利用することができます。
いずれも大きな会社であれば、安全に安心した取引をすることができます。取得のときと同じように、売却に必要な手数料は、交換所のほうが取引所よりも高いのが一般的です。
ですから、仮想通貨の売買では、安全性の他に、手数料の額も考慮する必要があります。
その他の方法
仮想通貨の現金化では、ATMを利用するという手段もあります。
ただし、東京オリンピックに向けて数が増えているとはいえ、まだまだ少数なので、いつでもどこでもというわけにはいきません。また手数料も取引所などに比べて割高になる傾向があります。
その他には、仮想通貨を買い取ってくれる業者の利用が考えられます。手数料が安いことが多くメリットになりますが、悪徳業者である可能性もないとは言えず、多少のリスクが付きまとうのが欠点です。
いずれの場合にせよ、仮想通貨の現金化・交換・仮想通貨での購入は課税対象になりますので、金額が大きい場合は税理士に相談することをオススメします。
まとめ
仮想通貨がどういうものであるのか、どんな仕組みで取引されているのか、メリットやデメリット、売買の方法についてざっと説明してきました。
仮想通貨は今まさに発展途上にあり、通貨の数もどんどん増えていますし、扱う業者も増え、ネットでちょっと調べてみればいくらでも広告が出てくるような状況にあります。
ですから、まだ混合玉石の状態でもあり、新しい技術の登場によって状況が急激に変化することも十分考えられます。
仮想通貨を利用するにはこうした現状をよく理解し、常に最新の情報を入手して、新しい変化に対応できる柔軟性が必要になってくるでしょう。
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